コーポレートガバナンス、M&A、企業価値、IRなどに関する実務ニュース

コーポレートガバナンス、M&A、企業価値、IR等の新聞記事について、投資銀行・東証1部事業会社での実務経験を通じて気づいた観点を踏まえて分かりやすく解説していきます

サム・オブ・ザパーツ(Sum of the parts)による理論株価のバリュエーション

本日は、企業の理論株価分析として、サム・オブ・ザ・パーツについて説明します。 複数の事業セグメントを持つ企業の理論株価を分析するバリューエーション方法になります。具体例をあげて説明します。 甲会社という上場企業があり(株価800円、発行済株式数…

買収防衛策の廃止の動きの増加

本年の定時株主総会の終結の時をもって買収防衛策の更新期限を迎える企業が買収防衛策を廃止する動きが強まっています。 本年に入ってから、比較的名前の知っている上場企業ですと、クラレ、ダイワボウ、日本ハム、ワコール、京浜急行電鉄、阪和興業、帝人、…

改訂コーポレートガバナンス・コードを踏まえた個人株主のアクティビズムの可能性(4)

改訂コーポレートガバナンス・コード(改訂CGコード)について、残りの資本コストと事業ポートフォリオについて纏めてみます。 今回の改訂CGコードについては、4月29日までを金融庁はパブリックコメントの締め切りとし、その後、経団連、経営法友会、消費者…

初心者の経済学(ミクロ経済・マクロ経済)の効果的な勉強法

ゴールデンウィーク休暇期間中は、改訂CGコードと株主アクティビズムに関連する資本コストと事業ポートフォリオについて書くことができませんでしたが、これは今週中に出来れば書く予定ですが、本日は、休暇中に気付いた経済学の勉強方法について記載したい…

改訂コーポレートガバナンス・コードを踏まえた個人株主のアクティビズムの可能性(3)-2

改訂CGコードと事業ポートフォリオ、資本コストの話題について、ブログで触れる前に先日の5月1日にソレキア株式会社(9867)に対して、個人株主が株主提案をした旨をソレキアが東証に開示していました。 株主提案を行った方がこれまでのように投資ファンド…

改訂コーポレートガバナンス・コードを踏まえた個人株主のアクティビズムの可能性(3)-1

前回、改訂CGコードの観点から個人株主によるアクティビズムについて、取締役会の多様性の側面から記載しましたが、4月25日に株式会社フェイス(4295)に対してアールエムビー・ジャパン・オポチュニティー・ファンドから株主提案があり、それについてフェイ…

改訂コーポレートガバナンス・コードを踏まえた個人株主のアクティビズムの可能性(3)

先日、政策保有株式について個人株主がアクティビズムを行う目線を書きましたが、今回は、政策保有株式以外の改訂CGコードの各事項について、株主アクティビズムにからめる余地があるのか検討をしたいと思います。 先日紹介した改訂CGコードの各事項のうち、…

改訂コーポレートガバナンス・コードを踏まえた個人株主のアクティビズムの可能性(2)

今回より、個人株主の株主アクティビズムに関して、改訂コーポレートガバナンス・コード(改訂CGコード)との関係について検討をはじめたいと思います。 まずは、今回の改訂CGコードにおいては、14の原則及び補充原則の修正・新設がされていますが、該当する…

改訂コーポレートガバナンス・コードを踏まえた個人株主のアクティビズムの可能性(1)

4月17日に改訂コーポレートガバナンス・コード案(改訂CGコード)に対する経済団体連合会(経団連)の意見が経団連のホームページで公表されました。 改訂CGコードは、4月下旬締め切りでパブリックコメントを募集していますので、これに基づく意見になります…

日立製作所が800社を超えるグループ会社の約4割を今後削減する方向

4月14日の日本経済新聞に「日立製作所が2021年度を目途にグループ会社を約4割を削減する方針」との記事がありました。 800社程度ある傘下のグループ会社を統廃合して、500社程度にまで削減するということです。日立製作所は800社もグループ会社があるという…

オーナー企業は一般企業(サラリーマン社長の会社)より収益性などが高い

4月14日号の週刊ダイヤモンドに「外国人投資家が熱視線 オーナー社長」とのタイトルの記事がありました。 さらっと読んだところ、海外機関投資家は日本株投資では、オーナー社長を高く評価しているということです。 オーナー社長の反対語がサラリーマン社長…

物言う株主の投資先企業であるGMOインターネットの定時株主総会での熊谷社長のコメントからの気付き

物言う株主であるオアシス・インベストメンツがGMOインターネット株式会社(以下「GMO」)の定時株主総会で株主提案を行い、結果としてGMOでの株主総会では否決されたことは以前にブログで書いていますが、4月6日にGMOのホームページで熊谷社長が総会当日…

ダイバーシティ2.0行動ガイドラインが改訂の方向で検討開始

2週間ほど前にある新聞で、経産省が「ダイバーシティ2.0行動ガイドライン」を改訂する方向で本年4月中を目途に検討会を立ち上げるとの記事がありました。 このガイドラインは、2017年3月に経産省が公表しており、同ガイドラインによれば、「ダイバーシティ2…

ESG投資家が企業の株価に及ぼす影響

先日の日本経済新聞に「物言うESG投資家」のタイトルの記事が掲載されていました。 記事の内容は、フェイスブックが利用者の個人情報が不正に第三者に渡っていた疑惑を受けて、海外のある運用会社が、運用するESG上場投資信託で3.9%と上位組入銘柄のフェイ…

金融庁がコーポレートガバナンス・コード改訂案及び投資家と企業の対話ガイドラインを公表

3月26日に金融庁がコーポレートガバナンス・コード改定案、投資家と企業の対話ガイドライン案を公表しました。 金融庁のホームページを見ますと、対話ガイドラインについては、本年4月29日までにパブリックコメントを受け付けるということのようです。 コー…

オアシス・マネジメントによるGMOインターネツトに対する株主提案が否決

物言う株主のオアシス・マネジメントが総合IT企業のGMOインターネットに対して3月21日に開催された定時株主総会において株主提案をしていましたが、株主総会では、株主提案は否決されました。 株主提案は、買収防衛策の廃止、買収防衛策の導入方法の株主総…

グループ会社間でも企業統治の透明性が求められるか

3月23日の日本経済新聞のスクランブルに「身内」提案も真剣勝負とのタイトルで同じグループ企業からの株主提案の動きについて記載されていました。 株式会社UACJの筆頭株主である古川電工(24.9%出資)がUACJの役員人事案に対して見直しを提案しており、同…

対決型株主総会の増加を踏まえた上場企業の本年の株主総会での準備の視点

3月21日の日本経済新聞の19面に「3月総会 増える対決型」との記事がありました。物言う株主の活動の活発化により、株主提案が3月総会で過去最高になっており、企業と株主が対峙するケースが増加しているということです。 ブログでも何度も書いています…

各国の上場企業の女性取締役比率

前回、コーポレートガバナンス・コードの改定案が公表されたことを書きましたが、改定案では、取締役会の構成としてジェンダーや国際性も明記されています。 金融庁のホームページから、第14回フォローアップ会議の議事録を見ますと、女性の委員から、ジェン…

コーポレートガバナンス・コードの改定案が公表

先日の日本経済新聞に金融庁が企業指針改定案公表との記事が出ましたが、これは3月13日開催の第15回の「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」において、コーポレートガバナンス・コードの改訂案が提示された…

日本ペイントホールディングスが取締役選任に関する株主提案に賛成

2018年3月1日に日本ペイントホールディングス(以下「日本ペイント」)が、シンガポール大手塗料メーカーであり、日本ペイントの筆頭株主であるウットラムからの株主提案に対して、取締役会は賛成する旨のプレスリリースを出しました。 株主提案が出された…

香港投資ファンドのオアシスがGMOの株主に対して株主提案を推奨

先日、GMOインターネット(以下「GMO」)の株主提案に対してGMOの定時株主総会の招集通知において、取締役会の反対意見が掲載されていることを紹介しましたが、これに対して、3月9日付けで投資会社であるオアシスより、取締役会意見に対する反論が報道関係者…

日本生命、第一生命等の生保10社各社が集団的エンゲージメント(企業との対話)を開始

日本生命、第一生命が投資先企業に対して、集団的エンゲージメント(対話)を開始するとの報道が先日ありました。 集団的エンゲージメントは、2017年4月に改訂されたスチュワードシップコードにおいて「集団的エンゲージメントも有益である」として評価をさ…

GMOインターネットに対する香港投資ファンドのオアシスからの株主提案(3/21に株主総会開催)

GMOインターネツト㈱(以下「GMO」)の本年3月21日に開催される定時株主総会(12月決算期)において、香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメント・カンパニーが株主提案を出していましたが、3月6日付でGMOは株主総会の招集通知を発送しており、その中…

政府が女性取締役の「1名以上起用」の企業統治の方針を公表

先日の日本経済新聞で、金融庁は上場企業に女性取取役の起用を促す方針との記事が掲載されました。 金融庁のコーポレートガバナンスのフォローアップ会議のこれまでの議事録を見てきましたが、女性取締役の起用の話は出ていませんでしたので、どこから出た方…

「コーポレートガバナンス改革」の言葉に安易に流されないための視点

先日の日本経済新聞によれば米国の上場企業数が3600社となり、一方、日本の上場企業数は、3700社で米国を上回ったとのことです。 米国では、ピーク時の1990年代には7000社ほどあり、その時に比べて半減したとのことのようです。半減の理由としては、次の2つ…

「 上場会社における不祥事予防のプリンシパル」と機関投資家と企業の対話

シンガポールの政府系投資会社であるGCIが投資先である日本企業との対話を進め、経営改善を働きかける方針であるとの記事がありました。 日本企業の相次ぐ不正に対して、コーポレートガバナンスに関する経営陣の考え方を更に変える必要があるということのよ…

アクティビスト(物言う株主)に狙われる中堅上場企業

昨日の日本経済新聞で、企業向けIRを支援するアイ・アールジャパン(東証1部)が、会社が物言う株主に狙われ易いかどうかをAIを使って分析するサービスを開始したとの記事がありました。 アイ・アールジャパンは、過去10年間に大量保有報告書に登場したアク…

「投資家と企業の対話ガイドライン(案)」における政策保有株式の扱い

「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」が開催されており、2月15日に第14回会議が開催されました。 ここ数回の議論では、本年の株主総会シーズンまでに投資家と企業との対話ガイドラインを策定すること、コ…

「人づくり改革」と学習塾・幼児教育・介護・学習補助・リカレント教育関係の銘柄

新しい経済政策パッケージが昨年12月8日に公表され、その中でコーポレート・ガバナンスについて記述があることは以前にブログでも書きましたが、本日は、同パッケージの中の目玉の1つであります「人づくり革命」について紹介します。 新しい経済政策パッケ…